勝麟太郎 「君たちは、私の希望である」
みんな、ありがとうよ。
おめぇさんたちゃこう思ってんだろう!
そんな仕打ちをされて、なぜ勝麟太郎(かつりんたろう)は、のうのうと幕府に居座ってるんだ。
上の連中はバカだ、バカだって言ってたじゃねぇか。
だったら、とっとと幕府なんざ飛び出せばいい。
そう思ってんだろう。
そうかい。
おめぇさんたちゃ、おいらが幕府を飛び出しても、おいらに付いて来てくれるかい。
どうにも、そいつは、ありがとうよ。
だが、おいらは、脱藩するには年をとりすぎた。
咸臨丸でアメリカに渡ってからもう何年だろうな。
あんときゃぁ、ニッポン人だってやる気になったらここまで出来るんだって、
おいら胸張ったもんだぜ。
だがそん時、こうも思った。
こんな無茶はもう二度とは出来ねぇ。
だから、おいら、そっからは若けぇもん育てることに心血を注いだ。
このままでは、ニッポンは危ない。
急がねぇと、おいらの寿命がなくなっちまう。
だが、だが、おめぇさんたちは、違う。
おめぇさんたちには、時がある。
こっから先は、おめぇさんたちの舞台の幕が開く。
いいか。
昔、海は、ニッポンと世界を隔てていた。
だが今は違う。
海が、ニッポンと世界を繋げている。
おめぇさんたちは、何処へだって行ける。
何だって出来る。
おめぇさんたちの腕で、このニッポンを変えてみろ。
このニッポンを世界と互角に渡り合える国にしてみろぃ。
君たちは、私の希望である。
(2010.6.27 「龍馬伝」より)

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